ゆとりある老後を送るためには?公的年金は大丈夫?

 ゆとりある老後を過ごすための1ヶ月の生活費は、一体いくらかかるのでしょう。
 あなたは、リタイア後のセカンドライフを楽しむための準備は万全ですか?

 現役でバリバリ仕事をしている頃は考えないものですが、退職またはリタイアが間近かになると、多くの方が漠然とした不安を感じ始めることでしょう。

 総務省統計局家計調査のデータを見ると、世帯主60歳以上の日常生活の生活費は1ヶ月に平均約280,000円で、ゆとりを持った生活をするためには、約360,000円が必要であるという統計が出ています。
 その金額は最低限の生活のための金額であって、生活費以外のものは含まれていません。

 総務省統計局家計調査資料の内訳は、下記のようになっています。

項     目
月平均額(円)
構成比(%)
食     費
68,440
25.2
住     居
17,518
6.5
光 熱・水 道
21,153
7.8
家具・家事用品
10,173
3.7
被服 及び 履物
11,962
4.4
保 健  医 療
13,474
5.0
交 通・通 信
27,892
10.3
自動車等 関係費
13,964
5.1
教     育
6,932
2.6
教 養   娯 楽
27,444
10.1
その他の消費支出
66,310
24.4
諸  雑  費
20,153
7.4
合     計
271,298
100.0

 リタイア後の生活で最も気になるのは、収入源ではないでしょうか。
 その収入源の約8割が、いわゆる公的年金などの社会保障給付費という結果が出ています。
 今の年金制度ではモデル夫婦世帯(平均的な賃金で40年加入。夫サラリーマン、妻専業主婦)で毎月20万から25万ほどのようです。
 その年金も平成16年の年金改正により、年金給付水準はマクロ経済スライドによる自動調整が行なわれ徐々に引き下げられることになり、その反面、公的介護保険の保険料は、平成15年4月から全国平均で13%程度引上げられたこともあり、この格差も今後ますます広がって行くものと見られています。
  頼みの綱も、決して明るいものではありませんね。
*マクロ経済スライドとは、厚生年金、国民年金(基礎年金)いずれにも共通して、賃金や労働力人口といった社会全体の保険料負担能力(支える力)の減少が反映された調整率によって改定されること。

 将来、年金(公的年金と企業年金)の給付額が少子化や高齢化、財源不足などによって、減らされるであろうことは避け難い状況です。
 生活費も年金額も、在職中の平均給与に比例する部分もあるので、正確に計算するのは困難ですが、老後年金だけで暮らしていくのは現状では難しいと言えます。

 リタイア後は「以前から趣味のあった趣味に打ち込む」「ボランティアなどに参加して社会貢献する」「夫婦で海外や国内を旅行する」etc... 夢は一杯ですね。

  ゆとりある老後を送るためには、年金以外に今までの蓄えを切り崩していくしかありません。蓄えがないものはただただ節約あるのみ。

 60歳の男性の平均余命21年とすると、夫婦二人が豊かな老後の生活を送るには総額約1億1000万円の生活資金が必要という、目もくらむような額の統計が出ています。これはあくまでも豊かな老後が前提ですが・・・

 あなたはのセカンドライフを楽しむための蓄えは万全ですか?



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