シンデレラは、最悪の環境にいたから王子様と結ばれることになりました。
醜いアヒルの子は、仲間からさんざんいじめられましたが、本当は、美しい白鳥でした。

一見、不運に思えたものが、実は、天からの恩恵だったということも、よくあるようです。

でも、それは、ただ不運を嘆いているだけではなかったから、与えられた幸運だったのではないでしょうか。

シンデレラや醜いアヒルの子は、厳しい環境のなかにいながらも、どこかで自分自身を信じていたのでしょう。
だからこそ、自分のなかのすばらしい要素が引き出されてきたのです。
 
シンデレラは、姫と呼ばれるにふさわしい器量と心のやさしさを持っていました。
醜いアヒルの子は、もともと白鳥の子どもだったのです。

これは、けっしてうまく創られたおとぎ話の世界だけの出来事はありません。
あなたのなかにだって、きっと、もっと表現されることを待っている、すばらしい要素が与えられているはずです。

ただ、それを信じているかどうかというだけのことなのです。

そして、
 「私はツイていない」
 「いつも不運だ」 
などということばで、せっかく与えられている恩恵にフタをしていないかということです。

「自分は不運だ」と思えるのは、何かと比較してのことですよね。

たとえば、自分よりもっと幸運に見える人や、幸せそうな人と比べているのかも知れません。
あるいは、自分が、「もっと運が良かったら、こうなっていたはず」と想像し、そんな自分と比較しているということもあるでしょう。

いつも、今の自分よりも上のものと比較しているのですから、これは、どうしても自分のことが不運に思えてしまいます。

ところが、自分を不運と思っているとしたら、結局は、その思いが、本当に不幸な現実を引き寄せることになってしまいます。
 
自分が不運なのではなくて、自分が不運にしているのですね。
 
これでは、自分のなかの、幸運のタネが芽を出すことはできません。

逆にこんな人のことを考えてみましょう。

何とも比べず、誰とも比較せず、「もし、〜だったら」という起こりもしない理想を思うこともなく、ただ今の自分の位置を楽しんでいる人です。

自分より上の人や状態があるのなら、自分よりも下があるはずですね。
「もっと運が良かったら、こうなっているはず」という状態があるとしたら「もっと運が悪かったら、こんなことにも成りかねない」という状態もあるのです。
 
そんな人や状態と、自分を比較するわけではありませんが、
今の自分に満足できる人です。

そんな人にとって、この世界のすべてのものはすばらしく見えているでしょう。
どんなものにでも感謝できるでしょうね。

いつも感謝している人には、感謝できるような現実がやってきます。

不運や幸運は、あるように見えて、本当はないのかも知れませんね。。
結局は、どこかで自分が選んでいるということなのではないでしょうか。

これを知ったあなたは幸運(?)です。
 
だって、いくらでも、自分が望むように未来を開いていくことができるのですから。