「人前に出るとあがってしまって、言いたいことも言えないんです」
「積極的に行動できない」
「やりたいことがあっても、思いきってチャレンジすることができず、いつも悔やんでばかりだ」
と切実に訴える人たちがいます。
さぞかし、過去に辛い思いをした経験があったのだろうと思えますね。
自分が主張したことを、寄ってたかってみんなに否定されたとか、積極的に前に出たときに、取り返しのつかない失敗をしてしまったとか。
あるいは、思いきって自分の目標に向かって飛び込んでいって、夢やぶれて心が傷ついてしまったのでしょうか。
...ところが、そんなことをクヨクヨ悩んでいる人に限って、大きな失敗をしたり、挫折したことなど一度もないということが多いようです。
なぜなら、そんな人たちは、失敗したり、傷ついたり、恥をかいたりするようなことを、ずっと避け続けてきたのでしょうから。
例外もあるでしょうが、行動を起こす前に結果が気になって、新しいことに飛び込んでいったり、思いきってチャレンジできなかったのです。
だから、辛い思いこそしなかったでしょうが、いつまでたっても、失敗したり、傷ついたり、恥をかいたりすることに、恐れを感じてしまうのですね。
もちろん、誰でも失敗は恐いし、人前で恥をかくのもイヤなものです。
うまくできるかどうかわからない、新しいことにチャレンジすることは、とても不安です。
でも、新しいことは一度はやってみないと、いつまでたっても自分にとっては未知なるものです。
そして、知らないことは、いつでも恐ろしく感じられるものなのです。
失敗したとしても、イヤな思いをしても、思いきってチャレンジして何かを経験してみれば、その度に恐ろしさは減っていきます。
さらに、自分が心から望むことに対しては、次はもっとうまくできるようにがんばろうという勇気も湧いてくるのです。
それに、失敗や苦しい経験からしか生まれてこないものもあるようです。
それは「自信」というものです。
チャレンジしようとしない人には、絶対わからないものです。
「自信」とは、絶対に失敗しないとか、必ずうまくいくと思えたときに持てるものではありません。
本当の「自信」とは、たとえ失敗しても、それでも自分は大丈夫なんだと思えるときに確信できるものなのです。
何かに立ち向かうときこそ、私たちが、もっと大きくなれるチャンスなのですよね。