大きな失敗してしまった。
友達と口論してしまった。
失業したらどうしよう。
試験に落ちてしまうかも知れない。
そんなことを考えるだけで、何だか元気がなくなってしまいます。
過ぎ去ったことや、まだ来もしない将来のことを心配することは、とても多くのエネルギーを消耗するようですね。
しかもその心配は、ほとんどが自分の頭のなかにしか存在しないことのようです。
たとえば、友達と口論をしてしまい、相手から嫌われてしまうことを心配しているとします。
そんなときには、
「彼と口論したから、嫌われているに違いない」
という考えが浮かんできて、頭を離れません。
ところが、そんなことは自分が勝手に決めているだけで、実際にはその友達がどう思っているかなどを確かめたわけではないですよね。ひょっとしたら、相手も、口論したことを後悔して何とか仲直りしたいと思っているかも知れません。
確かに、
「彼と口論した」ということは事実でしょう。
でも、
「・・・だから嫌われているに違いない」というのは、事実ではなくて自分の考えですよね。
「不景気だから、失業するかも知れない」と心配している場合も同じです。
「不景気だ」ということは事実かも知れません。
でも、だからといって、
「失業してしまう」ということが決まっているわけではないでしょうし、仮に失業したとしても、もっと自分に合う仕事がみつかる可能性もあるのです。
私たちは、そんな自分の頭のなかの考えに振り回されて、必要もない重荷を背負い、心身とも疲れてしまうことになってしまうようです。
「彼と口論した・・・」
「不景気だから・・・」
考えてみれば、その後に続くことばは、この世界にはいくらでもあるはずです。
「彼と口論した・・・」
「・・・だから、思いっきり自分の意見を言えてスッキリした」
「・・・だから、彼のことをもっと知ることができた」
「不景気だから・・・」
「・・・だから、それに負けない実力をつけよう」
「・・・だから、残業が減って自由になる時間が増えてよかった」
など、そんないくつもの考えがあるのに、心配はたったひとつの最悪なことばしか見えなくしてしまいます。
本当は、私たちは好きなように考えることができるし、自由に自分が望むことを選ぶこともできるのではないでしょうか。
そんな前向きの考えは行動を生み出します。
後ろを振り向いたり、前をのぞき込んだりしていては、同じ場所から一歩も動くことはできません。
でも、自分が欲しいもの、行きたいところが明確になれば、「今」どうすればいいのかがわかってくきますよね。
そして、自分が本当に楽しいことをやっているときには、いくらエネルギーを使っても消耗することはなく、ますます元気がでてくるのです。
どちらにせよ、自分が行きたいところを選ぶのは自分自身ですよね。
それに気づけば、もうエネルギーの無駄遣いはやめて、もっと「今」を豊かに生きていきましょうよ。